Chromogranin A : Human Chromogranin A EIA Kit (YK070)

クロモグラニンA : ヒトクロモグラニンA EIA キット (YK070)

クロモグラニンA(CgA)は、もともと副腎髄質のクロマフィン顆粒内から分離された酸性の糖たんぱく質であり、ヒトCgAは439アミノ酸残基からなることが知られています。CgAは内分泌・神経系に広く分布し、特に副腎髄質と下垂体に高濃度検出されます。注目すべきことは、CgAはカテコラミン類と共存し、共放出されることであり、血中のカテコラミン類の分泌を反映することから、交感神経-副腎系の活動を示す指標とすることができ、血中CgA免疫活性の測定が極めて重要になっています。O’ConnerとBernateinは、天然CgAのラジオイムノアッセイをはじめて確立し、神経・内分泌腫瘍、特に褐色細胞腫や下垂体腫瘍患者の血中CgA濃度が正常人に比し顕著に高値であることを示しました。
また、CgAは顎下腺導管部に存在し、自律神経刺激により唾液中に放出されることが明らかになり、唾液CgAは精神的ストレスの新しい指標として注目されるにいたりました。したがって血漿CgAは腫瘍マーカーとして、唾液CgAは精神的ストレスマーカーとして使用できます。CgAの構造上の特徴として、分子内に9~10個のプロセッシングを受けやすい部位(Arg-Lysなどの塩基対)があり、そのプロセッシングによってパンクレアスタチン、β-グラニン、パラスタチンなどの活性をもつペプチドの生成が報告されていますが、最も高濃度のCgAが存在する副腎髄質でのプロセッシングの進行はわずかであり、血中ではCgAは比較的安定な状態で存在することが知られています。
こうした背景に基づき、矢内原研究所では、合成ペプチドを抗原として用い、CgA分子を特異的に認識する抗体を作製し、安定でしかも簡便なエンザイムイムノアッセイ(EIA)系を世界で初めて確立するにいたりました。本 EIA 系は、抗ヒト CgA (344-374)血清、標準品としてヒトCgA(344-374)、標識抗原としてビオチン化ヒト CgA(344-374)[Nα-biotinylglycylglycyl human CgA(344-374)]を用いており、ヒト血漿および唾液中CgA免疫活性(CgA-like IR)の測定に使用できます。

▼定価84,000円です。
▼0.14 ~ 33.33 pmol/mL の範囲で測定できます。
▼血漿、唾液サンプルの測定ができます。
▼検体量は 25μLです。
検体      同時再現性CV (%)     日差再現性CV (%)
血漿検体    10.13-13.26     11.57-15.33
唾液検体    8.15-12.84       12.42-14.22

<特異性>
本キットはクロモグラニンAに特異的であり、ラット・クロモグラニンAとは70%の交差反応が認められます。クロモグラニンAのフラグメントとして単離されたパラスタチンの合成N端フラグメント[ヒトCgA(356-374)]とは100%の交差反応を示しますので、ヒトCgA(344-374)のほぼ中央部を認識するものと考えられます。なお、パンクレアスタチンやβ-グラニンとは全く交差反応しません。

YK070 Human Chromogranin A EIA 取扱説明書(PDF)

YK070 Human Chromogranin A EIA(SDS)

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