GIP : ラット GIP (活性型) ELISA キット (YK251)
食事の摂取により、膵臓のβ細胞に作用してインスリンの分泌を促進させる一群の消化管ホルモンとしてインクレチンがあります。このインクレチンには現在、GIP (glucose-dependent insulinotropic polypeptide)とGLP-1 (glucagon-like peptide-1)の2種類が知られています。GIPは1970年、Brownらによりブタの上部小腸から単離、構造決定された42アミノ酸残基からなるポリペプチドです。ヒトGIPとブタGIPはともにアミノ酸配列が類似しており、18位と34位の2箇所のアミノ酸残基が異なるのみです。TakedaらはヒトGIP前駆体のアミノ酸配列を解明し、GIPがVIP/グルカゴン/セクレチンファミリーに属するペプチドであることを示唆しました。
GIPは糖や脂肪の摂取により十二指腸のK細胞から分泌され、膵β細胞に作用してインスリンの分泌を促進します。健常者では食後に血漿中GIPの濃度が上昇しますが、インスリン依存性糖尿病の場合はGIP濃度の上昇が阻害されるといわれています。GIP受容体は膵β細胞以外にも、十二指腸、小腸、膵α細胞、脂肪細胞、骨芽細胞などさまざまな臓器、細胞に存在しており、GIPが膵臓以外でも多くの生理作用を有している可能性が示唆されています。
活性型GIP (1-42) はDPP-4により血中で分解されて失活し、GIP (3-42) となりますが、この時の血中での半減期は数分程度といわれています。DPP-4阻害薬はGIPの血中半減期を延ばし、GIPの作用を持続させることができるので、糖尿病の治療効果が期待されています。
本キットは不活性型GIP (3-42) との交差反応性が全く認められず、活性型GIP (1-42) のみを特異的かつ高感度に測定できます。
▼ 定価87,000円です。
▼ 3.9 ~250 pg/mL の範囲で測定できます。
▼ 血漿および培養液の測定が可能です。
▼ 検体量は50μLです。
▼ 同時再現性:ラット血漿 CV(%) 7.1~7.5
▼ 日差再現性:ラット血漿 CV(%) 2.1~4.6
<交差反応性>
関連ペプチド | 交差反応性(%) |
GIP (1-42) (Rat) | 100 |
GIP (3-42) (Rat) | <0.1 |
Glucagon | <0.1 |
Rat GLP-2 | <0.1 |
GLP-1 (7-36) NH2 | <0.1 |
GLP-1 (9-36) NH2 | <0.1 |
YK251 Rat GIP (Active) ELISA 取扱説明書(PDF)
YK251 Rat GIP (Active) ELISA (SDS)
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