ウロコルチン3 : マウス/ラット ウロコルチン3 EIA キット (YK200)
ウロコルチンは CRF(コルチコトロピン放出因子)ファミリーに属する新しいニューロペプチドとして分類され、現在、ウロコルチン-1,-2,-3 の3種類の存在が知られています。マウスウロコルチン3 は38アミノ酸残基により構成されています。CRFは視床下部から分泌され、脳下垂体のACTHの放出を刺激し、ステロイドホルモンを分泌させることにより、ストレス機能の調節などに関与していると考えられています。また、CRF受容体として、急性ストレス応答に関与する1型受容体とストレスから引き起こされる不安、食欲不振および血圧異常の調節などに関与する2型受容体があります。ウロコルチン2 および3 はこのCRF2型受容体に強く結合するリガンドとして注目されています。中でもウロコルチン3はCRF2型受容体に特異的に結合し、ストレス時の不安緩和や、ストレス条件下における摂食や食欲抑制などの胃腸運動の調節作用を示すことが明らかになってきました。このような作用はストレス関連疾患の新規治療薬の開発に応用できることが期待されます。また、高カリウム、ホルスコリン、グルコースなどにより、マウス膵臓β細胞からウロコルチン3 が分泌されることが報告されているほか、ウロコルチン3 によりラット分離膵島からグルカゴンとインスリンが分泌されることが明らかになってきており、ウロコルチン3 がCRF2型受容体を介して局部的にグルカゴンとインスリンの分泌を調節している可能性が示唆されています。
そこで、弊社では今回、マウス並びにラットの血漿、血清および脳組織中に含まれるウロコルチン3を測定するためのマウス/ラットウロコルチン3 EIAキットを新しく開発いたしました。本キットはウロコルチン1(マウス、ラット)、ウロコルチン1(ヒト)、ウロコルチン2(マウス)、ウロコルチン2(ラット)、ACTH(マウス、ラット)、ACTH(ヒト)、CRF(マウス、ラット、ヒト)との交差反応性が極めて低く、マウス並びにラットの血漿、血清および脳組織抽出物中におけるウロコルチン3を特異的かつ高感度に測定できます(脳組織抽出物については固相抽出による前処理が必要です)。
▼ 定価86,000円です。
▼ 0.41~100 ng/mLの範囲で測定できます。
▼ 血漿、血清および脳組織抽出物の測定ができます。
▼ 検体量は25 μLです。
▼ 同時再現性:
マウス血漿 CV(%) 6.13~12.35 マウス血清 CV(%) 5.10~13.58
ラット血漿 CV(%) 10.51~15.50 ラット血清 CV(%) 8.32~13.15
▼ 日差再現性
マウス血漿 CV(%) 2.50~9.33 マウス血清 CV(%) 5.69~10.24
ラット血漿 CV(%) 14.62~23.42 ラット血清 CV(%) 11.29~16.93
<交差反応性>
関連ペプチド | 交差反応性 (%) |
Urocortin 3 (mouse, rat) | 100 |
Urocortin 1 (mouse, rat) | 0 |
Urocortin 1 (human) | 0.04 |
Urocortin 2 (mouse) | 0 |
Urocortin 2 (rat) | 0 |
ACTH (mouse, rat) | 0.03 |
ACTH (human) | 0.03 |
CRF (mouse, rat, human) | 0.01 |
YK200 Mouse / Rat Urocortin 3 EIA 取扱説明書 (PDF)
YK200 Mouse / Rat Urocortin 3 EIA (SDS)
Urocortin 関連キット